現在、ペットの高齢化がすすむとともに、腫瘍(がん)ができてしまう子が年々増えています。
食事の質、運動不足、ストレス、化学物質、老化など、原因は様々です。動物も人と同じで、早期発見・早期治療がとても重要ですが、実際には手遅れになってしまう子も少なくありません。早期発見のためには、動物たちの体をよく触ったり、定期的な健康診断(血液検査、レントゲン、超音波検査など)が必要です。
当院の悪性腫瘍(がん)対策では、手術、抗がん剤だけではなく、免疫力の活性化(免疫細胞の活性化)、デトックス、栄養状態の改善等の効果がある自然療法・代替療法もお勧めしています。西洋医学では治療が困難かつ副作用が強い「がん治療」ですが、代替療法・自然療法は副作用がほとんどなく、体にやさしい治療法です。効果に個体差はありますが、元気・食欲の改善をはじめ、痛みの緩和、がんの成長抑制など、がんと共存しつつ寿命を全うできる可能性があります。手術後の再発予防にも有効です。
副作用のほとんどない当院のがん治療
治療がお勧めの方
- 副作用のある治療はしたくない
- 抗がん剤や放射線治療の副作用を和らげたい
- 再発が心配な方、転移予防、がん予防
- 有効な治療法がない
- 抗がん剤や放射線治療が効かない
元気な子も病気の予防をしたい
副作用のほとんどない
当院のがん治療
- 超高濃度ビタミンC点滴療法
- オゾン療法
- レーザーサーミア
- 光線温熱療法
- プラセンタ療法
- 丸山ワクチン(アンサー20)
- 日本産冬虫夏草サプリメント(プライオ)
- 乳酸菌生産物質(SOPHIA)
- ホモトキシコロジー
- ルペオール
- 栄養療法〜家庭でできるケアとして〜
超高濃度ビタミンC点滴療法
ビタミンCは通常、抗酸化作用・還元作用を持っていますが、ビタミンCを点滴で大量に投与すると過酸化水素が大量に発生し、正常な細胞に影響を与えずに、がん細胞にだけ強い障害を与えることが明らかになっています。
一般の抗がん剤のように耐性がおこらず、あらゆるがんに効果が期待されます。それ以外にも、鎮痛作用、免疫賦活作用(抗菌・抗ウイルス作用)、コラーゲン増殖作用、腫瘍血管新生阻害作用、解毒作用、組織損傷修復作用、抗酸化作用、抗炎症作用、内分泌調整作用、止血作用、抗アレルギー作用なども証明されています。進行したがんにおいても、生活の質(痛み、倦怠感、食欲不振など)を改善します。超高濃度ビタミンC点滴療法を動物のガン治療に加えることは画期的で強力な治療の一種となると考えます。通常、数時間の入院で週に2回、症状により3回以上必要なこともあります。まずは3〜6か月間継続し、経過が良ければ回数を減らします。
他の免疫療法や温熱療法はもちろん、化学療法、放射線療法などとの併用も可能です。
オゾン療法とは、オゾンガスを用いた治療法です。身体が「適度な酸化ストレス」を受けた時に現れる生体防御系の強化(ホルミシス効果)を目的としています。
動物における治癒効果も、
世界中で実証されています。
悪性腫瘍(癌)、アトピー・アレルギーなど
の皮膚病、腎不全などの治療の他、アンチエ
イジングとしてもお勧めです。
① 血流増加による体内の酸素化
② 免疫機能の向上
③ 正常細胞の活性化
④ 抗酸化力の上昇
⑤ 基礎代謝アップによる体温上昇
- ●注腸法
- オゾンガスを直腸内に注入する。
- ●大量自家血療法(血液クレンジング療法)
- 採血した血液とオゾンガスを混ぜ、オゾン化した血液を血管に戻す。
- ●少量自家血療法
- 採血した少量の血液とオゾンガスを混ぜ、症状のある部位に注射します。
- ●皮下注射法
- 患部にオゾンガスを注射する。
- ●腹腔内注射法
- 腹腔内にオゾンガスを注射する。
※オゾン療法は下記の様々な病気の治療や、アンチエイジングにもお勧めです。
- 悪性腫瘍(癌)
-
- アトピー性皮膚炎
- アレルギー
- ウイルス感染症
-
- 肝臓病
- 腎不全
- 椎間板ヘルニア
-
- てんかん等の脳神経疾患
- 等
レーザーサーミア
深部の腫瘍(肺腫瘍、腹腔内腫瘍等)に対しては、皮膚の上から15〜30分の時間をかけてレーザーを照射し、深部まで温め、血流促進や免疫力を活性化させます。肺炎や気管支炎等にも有効です。
レーザー光をよく吸収する性質がある、ICG(インドシアニングリーン)という色素を用いて、より腫瘍に対してダメージを与えることも可能です。
光線温熱療法
当院は、動物用光線治療器アニマート(キセノン光線治療器)を導入しました。
血流が良くなれば、酸素や栄養素、ホルモン、細菌と戦うための白血球などが細胞に行き渡り、病気や怪我を改善します。痛みを引き起こす物質(発痛物質)も洗い流され、痛みの軽減につながります。
一回の治療時間は5〜15分程度で、最初は週2〜3回程度の治療をお勧めします。キセノン光による温熱療法は徐々に効果が現れ、個体差はありますが、3〜4回目の治療から症状の改善が見られます。
キセノン光線治療器は人間のペインクリニック、脳神経外科、整形外科、リウマチ科などの幅広い診療科目で、全国の大学病院からクリニックまで、多数の医療現場に導入されており、高い実績を誇っています。
「近赤外線」は2016年4月末に日本人を中心とした研究グループが開発した、「光免疫療法」でも有名になりました。
光免疫療法とは、がん特有の部分にくっつく「抗体」というタンパク質、そしてその抗体と共につながる「IR700」という色素が、がん細胞にくっついた後に近赤外線を当てることで、がんを縮小させる方法です。現在、動物実験では成功し、これから治験を行っていくとのことです。副作用の少ない方法で、がん治療ができる時代がやってきそうです。
カメラが見たがん研究:光免疫療法でがんと闘う/米国国立がん研究所(NCI)
(日本語字幕もあります)
プラセンタ療法
細胞活性化作用、血行促進作用、造血作用、ホルモン調整作用、免疫強化作用、活性酸素除去作用、創傷治癒促進作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用、強肝・解毒作用等が確認されている治療法です。当院では注射薬とサプリメントの2種類があります。慢性腎不全の子に対して、プラセンタの注射薬を皮下点滴、ホモトキシコロジー、オゾン療法等と組み合わせることで、より良い状態を維持できるようにしています。
丸山ワクチン(アンサー20)
体を守る免疫の主役であるリンパ球、マクロファージ(体の中の異物を食べてくれる細胞)、ナチュラルキラー細胞(リンパ球の一種で直接がん細胞を殺す細胞)などが活性化し、様々なサイトカイン(インターフェロンなどの生理活性物質)が誘導されることによって、がん細胞の増殖、浸潤、転移を抑制します。
また、コラーゲン(体内の細胞と細胞の間をうめる結合組織)の増殖も活発になり、多量のコラーゲンが、がん細胞の周りに作られ、がんを封じ込めてくれます。同時に、がんの栄養補給路もコラーゲンが遮断してくれるので、がんの増殖、転移を抑制します。
問題点としては、がんになった体内は、免疫機構がうまく働いていないので、全てのがん患者に効くとはいえません。週に3回、継続的な注射が必要です。
上記作用の他、インターフェロンなどの免疫物質が働き出すことにより、化膿した傷や、ウイルスなどの感染症にも有効で、回復力を高めてくれます。
日本産冬虫夏草サプリメント(メディネクス・プライオ)
がん・腫瘍への抵抗力を高めることを最大の目的としています。
有機ゲルマニウムは朝鮮人参などに含まれる物質で、免疫力の活性化や抗ウイルス作用、痛みの軽減などが期待でき、冬虫夏草培養物の作用がさらに高まることを期待して配合されています。無農薬玄米のみを原料とし、味付け剤、着色剤、防かび剤などの添加物はいっさい含んでおりません。
がん以外のケースにもおすすめいたします。
- 猫エイズウイルス(FIV)、猫白血病ウイルス(FeLV)、猫伝染腹膜炎(FIP)
- 上記以外のウイルス性疾患(犬・猫)
- 再発を繰り返す感染症(膀胱炎など)
- 薬剤耐性菌による感染症
- ステロイド等の免疫抑制剤連用による免疫低下
- 健康維持・アンチエイジング
《がん治療の補強を目的の場合》
体重 1kg あたり 0.4g を 1 日量とする。
《がん予防の場合(健康維持・アンチエイジング)》
体重 1 kgあたり 0.1g 程度を 1 日量とする。
※上記の投与目安量を 2~5 回に分割して与えてください。
まず、1 ヶ月程度は続けてみてください。腫瘍の大きさ、元気食欲、血液検査データ
などの改善が見られるのでしたら、継続することをお奨めいたします。
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当院が紹介されています
ホモトキシコロジー
「病気は体が有毒な物質をうまく排泄できないときに引き起こされる。」というのがホモトキシコロジーの基本的な考えです。病気を治療するために体内毒素を除去(デトックス)します。様々な慢性疾患にも効果が実証されています。
慢性腎不全や腫瘍など、様々な疾患に対して効果を上げ、近年注目されている治療法です。副作用がほとんど起こらず、QOL(Quality of life、「生活の質」のこと)の向上が期待できます。
ホモトキシコロジー(Homotoxicology)』とは、ドイツ人医師レッケベーク(Hans-Heinrich Reckeweg)博士が生み出した医学理論のことです。人間(動物)は常に様々な毒素に曝されています。レッケベーク博士は、この毒素を『ホモトキシン(Homotoxin)』 と名付けました。このホモトキシンには、体内で産生されるもの、体外から侵入するもの、更に精神的ダメージもこの中に含まれます。そしてこのホモトキシンという毒素を体は解毒しようとします。その際、本来備わっている自然治癒力だけでは対応しきれないことがあります。その結果、体が不具合を生じ、『病気』がおこるとレッケベーク博士は考えたのです。レッケベーク博士は、この独自の疾患理論を『ホモトキシコロジー』と名付けました。
ホモトキシコロジー製剤を投与することにより、弱ってしまった自然治癒力を活性化させ、有害な毒素(ホモトキシン)を解毒し、病気が解消することになります。
当院では、診療の現場で効果をあげている例が数多く報告されている、慢性腎不全や腫瘍に対する治療を中心に用いています。猫ちゃんの慢性腎不全には特におすすめです。
ルペオール
キク科、シソ科植物に多く含まれる物質であるルペオールは、ガン転移抑制剤として特許取得しています。悪性黒色腫(メラノーマ)の分化(脱癌化)を促進し、腫瘍の成長・転移を抑制するといわれています。
皮下注射または局所投与で使用します。
栄養療法〜家庭でできるケアとして〜
人間の医療機関でも取り入れられているオーソモレキュラー療法(分子整合栄養医学療法)を活用するため、当院では医療機関のみ取扱い可能な高品質サプリメントを導入しています。がんになると、がん細胞に栄養を奪い取られ、タンパク質不足、貧血・低酸素状態、ビタミン・ミネラル不足等になりやすくなります。ビタミン、ミネラル、オメガ3脂肪酸、ヘム鉄など、様々なサプリメントをあげることで、栄養状態・免疫力の改善が可能になります。
参考:オーソモレキュラー.jp
http://www.orthomolecular.jp/
普段からの食事の質もとても大切です。がんと戦ってくれる白血球を作るには蛋白質が必要です。良質な肉(特に鳥のササミや胸肉)、魚(サケ、イワシ、サバなど、食物連鎖の下位の魚がお勧め)、卵などをあげてください。野菜(特にキャベツ、ブロッコリーがお勧め)やキノコなども免疫力を上げてくれます。がんはブドウ糖を吸収して成長するので、糖質・炭水化物の接種を少なくする、糖質制限食をお勧めします。
参考:【犬の食事】がん予防の簡単レシピ!アレンジ自由の半手作り食
http://medinex.jp/semi-homemade-food/
人と動物にやさしい診療
QOL(生活の質)の向上を目指して
がんが進行すると、ひどい痛みや貧血など、動物たちにとって非常につらい症状が現れます。当院では、大切な動物たちのQOL(Quality of Life・生活の質)をいかに維持するか、または、より高いものに出来るように心がけて治療を進めていきます。
飼い主様、大切な動物たちの気持ちを第一に考えます
「がん」と診断されると、色々な不安がつきものです。進行が早く、短期間で亡くなってしまうこともありますが、様々な方法を組み合わせることにより、QOL(生活の質)の改善、延命効果などが期待できます。がんと共存し、苦しまずに寿命を全うできる可能性もあります。獣医師だけではなく、飼い主様、大切な動物たち、みんなで一緒になって、前向きに頑張っていきましょう。